夏のエコキュート活用で賢く電気代を節約する方法 夏に多いトラブル&対処法も

夏の暑さが続く季節、電気代が気になるという人も多いですよね。そんな方にぜひ知って頂きたいのが、エコキュートの活用法です。夏の高い気温はヒートポンプの効率を高めるため電力消費を抑えながらお湯を沸かし、家計の節約や省エネに繋がる可能性があります。そこで今回は、夏場におすすめのエコキュートの使い方について解説します。夏場ならではの注意点やトラブル対策もあるので、ぜひチェックしてください。

目次

夏こそエコキュートの使い方が重要!

エコキュートは、空気中の熱を利用してお湯を沸かす、省エネ性能に優れた給湯器です。外気温が低い冬場よりも給湯コストが節約できることは想像に難くありませんが、じつは使い方を工夫しないと思わぬ電気代の出費に繋がる可能性もあります。

エコキュートの仕組みと季節特性

ここでもう一度、エコキュートの仕組みについておさらいしておきましょう。エコキュートは外気の熱をヒートポンプで効果的に取り込み、その熱を利用してお湯を沸かします。気温が高い夏場は外気の熱をより多く活用できるため、加熱効率が上がり電気の消費量を最小限に抑えることができます

また、冬場に比べて高温多湿となる夏は、給湯器が比較的楽にお湯を沸かせるため故障のリスクや機器への負担も軽減されます。そのため、夏場にエコキュートを導入したり、積極的に利用する家庭が年々増加しています。こうした理由により、夏場はエコキュートの省エネ効果やコストパフォーマンスが最大限に発揮される季節といえるでしょう。

冷房のエアコンや他の電気消費が増えがちな時期に、給湯コストが下がることは家計にとっても大きなメリットです。しかし、使い方次第では夏場にエコキュートの電気代が高くなってしまう可能性もあるので注意が必要です。

夏場に電気代が高くなる可能性

加熱効率が上がる夏場にエコキュートの電気代が下がらない場合、次のような原因が考えられます。

設定湯量の過剰な沸き上げ

夏はシャワー中心で、浴槽にお湯を張る機会が減るという家庭も多いはず。にも関わらず 冬と同じ感覚で大量のお湯を沸き上げてしまうと、実際の使用量よりも多く沸かし過ぎてその分の電気をムダにしてしまう可能性があります。

高温設定のまま

お湯の温度設定も同様です。冬場は高めの設定が必要でも、夏場はそれほど熱いお湯は使いません。設定温度を下げずにいると、必要以上の温度まで沸き上げるためムダに電力を消費してしまいます。

お湯の放熱ロス

タンクに貯められたお湯は少しずつ放熱します。夏場でも使われないまま時間が経過すると、再加熱の電力が必要になります。

冬場とは異なる夏の生活様式や気温の変化に合わせて、エコキュートの設定を見直すことが電気代節約の重要なカギとなります。夏こそ上手にエコキュートを活用し、快適で経済的な給湯生活を実現しましょう。

節電効果が期待できる「設定」見直しのポイント

ここでは、実際に電気代の節約のために見直すべき設定のポイントについて解説します。必要以上に高い温度でお湯を溜めないことや、家族の人数や利用時間帯に応じて最適なお湯の量・温度を設定することが大切です

湯量設定を見直す

多くのエコキュートには、「おまかせ」「多め」「少なめ」といった湯量設定があります。たくさんお湯を使う冬場は「多め」に設定していても、夏場はシャワー中心で浴槽にお湯を張る回数が減るという家庭も多いでしょう。そのような場合は「少なめ」や「おまかせ(節約優先)」等に設定し、必要最低限の量だけを沸かすようにしましょう。メーカーによっては過去の学習データに基づいて最適な湯量を自動で調整してくれる機能もあるので、ぜひチェックしてください。

沸き上げモードを見直す

エコキュートは、沸き上げの仕方にもさまざまな種類があります。「おまかせ」「深夜のみ」「昼間シフト」といった沸き上げモードです。夏場はとくに電気料金が安価な深夜電力時間帯にのみ沸き上げを行う「深夜のみ」や、節約を最優先する「節約(省エネ)モード」を活用しましょう。昼間に太陽光発電と連携させて沸き上げを行う「昼間シフト」も有効ですが、基本的には深夜沸き上げが最も経済的です。人数が多い家庭や使用時間帯が偏る場合は、「自動運転モード」にするのもおすすめです。お湯の残量を自動で検知し、不足時にはタンクに適量を沸かしてくれるのでタンクの湯切れを防ぎつつ、余剰なお湯を生み出す心配も減らせます。

設定温度を下げる

冬場は42℃~43℃が心地よいと感じるかもしれませんが、夏はシャワーや入浴時にそこまで高温を必要としないでしょう。お風呂の設定温度や、キッチン・洗面所での給湯温度を38℃~40℃程度に下げることで、沸き上げに必要なエネルギーを削減できます。わずかな温度差でも積み重なれば大きな節約になります。

料金プラン等の見直しでさらに節約のチャンス!

エコキュートの賢い運用は、電気料金プラン等との連携でさらに効果を発揮します。

時間帯別料金プランの見直し

契約中の電気料金プランがライフスタイルに合っているのかどうか、この機会に見直すのもおすすめです。深夜電力が極端に安いプランであれば、エコキュートの深夜沸き上げとの相性は抜群です。しかし、日中に在宅時間が長く、昼間の電気使用量が多い場合は、他のプランの方がお得なケースもあります。電力会社のウェブサイトやカスタマーサービスで、プランのシミュレーションをして検討してみましょう。

ピークカット機能の活用

電力会社によっては、電気の使用量が最も高くなる時間帯(ピーク時間帯)の料金単価が高く設定されています。エコキュートにはピーク時間帯の沸き上げを避ける「ピークカット機能」や、電力会社からの指示で沸き上げを抑制する「デマンドレスポンス(DR)機能」が搭載されているものもあります。これらの機能を活用することで、料金の高い時間帯の電気使用を避け、より経済的にエコキュートを運用できます。

太陽光発電との連携

太陽光発電システムを導入している家庭では、昼間に発電した余剰電力をエコキュートの沸き上げに活用することで電力会社からの買電量を減らし、電気代を大幅に削減できます。特に、卒FIT(固定価格買取制度の期間満了)を迎えた家庭にとっては、売電よりも自家消費にシフトする方が経済的メリットが大きくなります。

夏に多いエコキュートのトラブルと対処法

夏場はエコキュートにとってコストパフォーマンスの高い季節ですが、夏特有のトラブルが発生することもあるので注意が必要です。

お湯が出ない、または水圧が低い

夏場は断水や給水圧の低下が起こりやすい時期でもあります。地域の断水情報などを確認してみましょう。また、エコキュートの給水栓や止水栓が閉まっていないか、配管に問題がないかも確認が必要です。

嫌なニオイがする

夏の高温多湿な環境は、エコキュートのタンクや配管部分にさまざまな影響を与えることがあります。主な影響としては、内部の水温が上がりやすくなることで水質の変化やバクテリアなどの雑菌が繁殖しやすい状態が生じる点が挙げられます。長時間お湯がタンク内に残ると膜などのぬめりが発生しやすく、悪臭や衛生面での課題も生まれがちです。

また、高温によるタンク周囲の湿度上昇で外装の劣化や結露が発生し、配管内部の劣化速度が早まることもあります。こうした問題を防ぐためには、定期的な換気やメンテナンス、水抜きなどの対応が必要です

落雷による故障

夏の夕立やゲリラ豪雨に伴う落雷は、エコキュートにも影響を与える可能性があります。雷が鳴り始めたら、エコキュートのブレーカーを落とすことで過電流による故障のリスクを軽減できます。

近年の記録的な猛暑により、家庭で使用されているエコキュートにさまざまな故障事例が報告されています。

▶猛暑でエコキュートの故障が激増!? 家庭でできる対策は?

夏は気温が著しく上昇することでヒートポンプが想定以上に高温となり、過熱防止機能が働いて一時停止するケースや、機器内部の部品が熱劣化を起こして動作不良を招くなどのトラブルが多発します。エラー表示が出た場合は、まずは取扱説明書でエラーコードの意味を確認し、簡単な対処法(例:貯湯タンクユニットのブレーカーを一度オフにして数分後にオンに戻す)を試してみましょう。改善しない場合は、メーカーや購入店に連絡し、専門業者に点検・修理を依頼してください。

交換が必要な場合は急湯デポへ!

もし故障して新しいものに交換する場合は、すぐに当社へご連絡ください。当社では、お湯が使えずにお困りのお客様のもとにすぐに駆けつけられる体制づくりを徹底しています。全国各地の営業所に常時1,000台を超えるストックを確保するなど「スピード対応」にこだわり、最短即日の交換工事が可能です。エコキュートの設置や交換をご検討されている場合は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。

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