
エコキュートの故障に繋がる配線の劣化&断線 実例と注意点を紹介
エコキュートの故障には、配線の劣化や断線が原因となるケースが多くあります。私たちが普段工事をしている際にも、元々の処理が甘く故障の原因となってしまうような配線をよく目にします。そこで今回はエコキュートの故障に繋がる配線の劣化や断線の実例と注意点について紹介します。
配線の劣化&断線の実例を紹介
まずはエコキュートの故障に繋がる配線の劣化や断線の実例を紹介します。
配線が剥き出し

こちらは獣害にあったリモコンの配線です。シールド線を使っていますが、配線が剥き出しであったためネズミか何かにかじられてしまったのでしょう。
通常新築時には、可とう電線管を壁の中に入れます。リモコン線などはこの可とう電線管の中に入れると獣害にあいにくいですが、このように配線が剥き出しの状態にされているケースも稀に見かけます。

こちらも同じく露出配線の例です。屋外で剥き出しの配線は経年劣化で断線してしまいます。
配線を繋ぐ処理が雑

こちらは配線がPF菅の中に入っていますが、繋ぎ方が雑で中で断線しています。

床下の配線です。こちらも繋ぎ目の処理が雑で、接触不良によりリモコンが使えない状態になっていました。
防水処理ができていない

こちらはPF菅の上があいています。これではPF管内に雨水が入り込んでしまうため、菅内で配線が冠水して繋ぎ目から漏電してしまいます。

PF管の接続部に防水処理が施されていないため錆が発生しています。このような錆も断線の原因となります。

こちらは配線の中継部分が剝き出しにならないよう、ジャンクションボックスが設置されていました。しかしジャンクションボックスを使用する場合も配線の防水処理は必ず必要です。配線にきちんと防水処理が施されていない場合、このように経年と共に漏電してリモコンにエラーなどが発生する原因になるので注意が必要です。
エコキュートの交換に必要な配線工事とは

エコキュートを交換する際、宅内のリモコン線や配管は基本的に再利用します。宅内では新築時に壁などの中に配線や配管を隠ぺいしているので、新しい配線を引き直すことが難しいからです。しかし配線が劣化、または断線している場合は新しいものに交換しなければなりません。
もしもご自宅が将来的に配線を交換することを想定して建てられていた場合はきれいに交換できますが、同じ径路での交換が難しい場合は露出配線になってしまいます。どうしても配線を隠したい場合には、壁や床を剥がして施工する必要があります。そうなると施工費用が大幅に膨らんでしまいます。エコキュートの交換工事を行うなかで新築時の杜撰な施工によって将来このようなトラブルに見舞われるケースを多く見てきたので、施工業者さまにはリモコン線や配線の工事をしっかりと行って頂きたいです。

当社ではエコキュート設置時に必ずリモコン線が正常に繋がっているかどうかの確認を行っていますが、壁の中など見えない部分でこのような施工不良や配線の劣化があった場合には設置工事後にリモコンの動作不良が発生する可能性もあります。当社で設置したエコキュートでそのような事象が発生した場合、有料にはなりますが可能な限り対応させて頂きますのでお気軽にお声がけください。