エコキュートの選び方を専門店が解説!お勧めメーカーは?
エコキュートの導入や交換の際、選び方がわからず困ってしまう方は多いでしょう。
エコキュートは様々なメーカーから販売されており、光熱費が安くなる・環境に良いなど、多数のメリットがあります。
しかし、種類が豊富な為、ライフスタイルに合っていないエコキュートを選んでしまうと、無駄に初期費用や光熱費がかかり、損に感じてしまうでしょう。
そこで今回は、エコキュートの選び方で押さえておきたいポイントを5つ、専門店の立場から解説します。
給湯タイプからお勧めのメーカーまで詳しく解説しますので、エコキュートをどう選ぶべきかわからないという方は、ぜひ参考にしてください。
エコキュートの選び方①:給湯タイプで選ぶ
エコキュートは、給湯タイプが3つに分かれています。
どれを選んでもメリットはありますが、金額や機能の面で違いがあるため、吟味が必要です。
また、交換の際に別の給湯タイプを選ぶと、別途配管工事が必要になることがあります。
追加の工事費用がかさんでしまうため、導入時からライフスタイルや必要な機能を考え、慎重に選ぶのがお勧めです。
「フルオートタイプ」とは?
フルオートタイプは、ほとんどの動作を自動で行ってくれる、高機能なタイプです。
予約時間に合わせて自動でお湯張りしてくれるだけでなく、お湯の温度や量を自動で検知して、保温や足し湯も自動で行ってくれます。
他の給湯タイプに比べると値段が高いですが、追い焚きや、配管洗浄などの機能も付いています。
「オートタイプ」とは?
オートタイプは、一部の動作が自動化されているタイプです。
フルオートタイプと同様に、自動でお湯張りをしてくれる機能を持ち、お湯張りの予約も可能です。
足し湯(あるいは高温差し湯)が手動で、追い焚きができないなどの違いがあり、価格帯は中間に位置しています。
「給湯専用タイプ」とは?
給湯専用タイプは、お湯を沸かすことに特化したシンプルなタイプです。
お湯張り、足し湯の際には、自分で蛇口の開閉を行う必要があります。
ただ、その分リーズナブルな価格で、給湯器に多くの機能を求めない方にお勧めです。
エコキュートの基本的な機能の説明
エコキュートは、様々な機能が搭載されています。
給湯タイプやメーカー、機種などによって付いている機能が異なりますが、基本的な機能をいくつかご紹介します。
スクロール
機能の名称 | 役割 | フルオート | オート | 給湯専用 |
---|---|---|---|---|
自動湯張り | ボタンを押すだけで、設定した湯温と湯量でお湯張りをおこないます。 | 〇 | 〇 | 〇(手動) |
お湯張り予約 | 予約した時間に、お湯張りをおこないます。 | 〇 | 〇 | × |
足し湯 | 浴槽内のお湯が少なくなったとき、設定された湯量までお湯を追加します。 | 〇 | 〇(手動) | 〇(手動) |
追い焚き | 貯湯タンク内の熱を利用し、浴槽内のお湯の量を変えずに温めます。 | 〇 | × | × |
沸き増し | 貯湯タンク内に、お湯を満タンまで沸き増しします。 | 〇 | 〇 | × |
配管清掃運転 | 循環ポンプ運転による配管洗浄をおこないます。 | 〇 | × | × |
非常用水取り出し | 災害時、貯湯タンク内の水を生活用品として利用できるように非常用コックを取り付けます。 | 〇 | 〇 | 〇 |
※メーカーの機種により対応していない場合がございます
上記の中で、ほぼすべての機能を備えているのがフルオートタイプです。
オートタイプでは、一部の機能が付いていなかったり、手動になっていたりします。
給湯専用タイプは、お湯を沸かすことに特化しておりほぼ手動となります。
エコキュートの選び方②:タンク容量で選ぶ
エコキュートにはお湯を貯める「貯湯タンク」というものがあります。
タンク容量が大きい方が一回に沸き上げる量も多くなり、たっぷりとお湯を使えるでしょう。
しかし、タンク容量が大きくなるほど値段は高くなり、人数やライフスタイルによっては無駄も生まれやすくなります。
そのため、各家庭に合った容量を選ぶことが大切です。
基本的には家族の人数で選ぶ
エコキュートの貯湯タンクは、同じ家で生活する家族の人数で選ぶのが一般的です。
各メーカーや選ぶ機種によって、推奨されるタンク容量が異なるものの、目安としては下記になります。
タンク容量別 実際に使える湯量目安
家族人数 | タンク容量 | 実際に使える湯量目安 |
---|---|---|
5人~7人 | 550L | 1115L |
4人~5人 | 460L | 932L |
3人~4人 | 370L | 750L |
2人~4人 | 300L | 608L |
1人~2人 | 180L | 365L |
タンク容量につきましては「エコキュートのサイズ・タンク容量の選び方、口コミを徹底解説!」の記事で詳しく解説しています。ぜひチェックしてみてください。
なお、将来的に交換する際に、タンク容量が大きいものに交換したい場合は、スペースに注意してください。
家族人数が増えて、タンク容量が大きいものに交換したくても、設置スペースがギリギリだと設置ができません。
タンク容量をアップする可能性がある場合は、設置スペースはあらかじめ広めに確保しておく必要があります。
ライフスタイルによっても容量を検討する
貯湯タンクの容量は、ライフスタイルも考慮して決めましょう。
1日に何度もシャワーを浴びる方や、バスタイムの長い方が家族にいるなら、家族人数に+1人と考え、一つ上のタンク容量にするのがお勧めです。
また、友人や別世帯の家族が泊まることが多い家庭も、一つ上のタンク容量が向いていると言えます。
大きめの貯湯タンクを選んでも、学習機能が付いた機種なら安心です。
普段の沸き上げ量を学習して沸き上げてくれるため、来客等がない日も無駄な沸き上げは行われません。
エコキュートの選び方③:メーカーで選ぶ
エコキュートで有名なメーカーは、三菱電機やパナソニック、ダイキンやコロナ、日立、東芝などです。
急湯デポにおける販売台数や電気代の安さをグラフ化すると、下記のようになります。
メーカーごとに人気度や省エネ性能などに違いはありますが、どこもサポート体制が整っており、お勧めです。
ただ、それぞれのメーカーで特徴が異なり、機種によって搭載されている機能も異なります。
それぞれどのような違いがあるか見てみましょう。
三菱電機エコキュートの特徴
三菱電機のエコキュートは、省エネに優れた製品が多いのが特徴です。
過去2週間の平均使用湯量を学習し、無駄なく沸き上げてくれる「かしこい沸き上げモード」や、残り湯の熱を再利用して効率良く沸き上げる「ホットりたーん」など、節約向きの機能を備えた機種が多くあります。
他にも、風呂配管を通るお湯に深紫外線を照射し、お湯の気になる臭いや濁りを抑制してくれる「キラリユキープ」を備えた機種もあります。
パナソニックエコキュートの特徴
パナソニックのエコキュートは、省エネ性能の高さと多機能さで人気を得ています。
残り湯の熱で効率良く沸き上げる「ぬくもりチャージ」や、浴室への入室を感知してから無駄なく加熱をおこなう「エコナビ」などが代表的です。
入浴時の快適さにも力を入れており、「温浴セレクト」搭載機種では、タイマーを使用しながら自分好みの湯温でリラックス可能です。
また、パナソニック製エコキュートは太陽光発電システムとの相性も良く、余剰電力を利用して沸き上げをおこなえる機種もあります。
ダイキンエコキュートの特徴
エアコンのイメージの強いダイキンですが、エコキュートも安定した人気を誇っています。
代表的な機能は、「パワフル高圧」です。
搭載機種は高い水圧があるため、浴室とキッチンの両方でお湯を使っても勢いが衰えず、お湯張りをスピーディーに行えます。
シャワーの勢いも増すため、勢いのあるシャワーが好みの方に人気があります。
他にも、別売りのアダプターが必要ですが、心地良い微細な泡に包まれる「マイクロバブル入浴」も、美容意識の高い方から人気を集めているようです。
温浴効果で体を温め、肌も潤いもアップすると言われています。
コロナエコキュートの特徴
エコキュートを世界で初めて開発したのがコロナです。
コロナ製エコキュートは、省エネ性の高さが特徴です。
徹底して効率化を図る「ES制御機能」を備えた機種なら、空気の熱と電気を無駄なく利用して沸き上げをおこなえます。
その他にも入室や入浴状況を知らせてくれる「見守りリモコン」といった機能も充実しており、高齢者や小さな子どものいる家庭からも選ばれているようです。
さらに、貯湯タンク内配管をステンレスにし、新潟県燕三条で生産された高品質なタンクを採用した機種は、耐久性にも優れています。
日立エコキュートの特徴
日立製エコキュートは、独自の「水道直圧給湯」という技術を導入しています。
水道直圧給湯とは、熱交換器を通して、水道水を直接お湯に変える仕組みのことです。
水道直圧給湯が採用されている機種であれば、水道の圧がそのまま利用できます。
水圧が衰えることなく、スピーディーなお湯張り(ナイヤガラ湯張り)や快適なシャワー(パワフルシャワー)などを楽しめるでしょう。
また、エコキュートのお湯は、通常だと飲用不可になっています。
しかし、水道直圧給湯を採用しているエコキュートなら、水道水と貯湯タンク内のお湯が混ざらないため、飲用しても問題ありません。
その他にも、一部の機種ではウレタンタンクを採用しており、断熱性の高さからお湯が冷めにくくなっています。
東芝エコキュートの特徴
エコキュートは機能面で比較されることが多いものの、デザイン性の高さでも評価を受けているのが東芝製です。
指先で軽くタッチするだけで操作が可能な「光タッチリモコン」が利用できる機種があります。
光リモコンは、省エネに役立つ情報も簡潔に表示される他、「エコチャレンジ」も利用できます。
ゲーム感覚で省エネに取り組める「エコチャレンジ」なら、家族全員で楽しみながら節約できるでしょう。
その他にも、お湯の細菌増殖を抑えてくれる「銀イオンの湯」が搭載された機種もあります。
エコキュートの選び方④:設置場所から選ぶ
エコキュートの室外機は、ヒートポンプユニットと貯湯タンクの2つです。
とくに貯湯タンクは、高さも奥行きもあるため、設置可能か確認する必要があるでしょう。
タンク容量が大きいエコキュートほど、広いスペースが必要になります。
問題なく置ける場合は良いですが、隣家との兼ね合いや住環境によっては、スペース確保が難しいこともあるでしょう。
その場合は、様々なメーカーから、薄型かつコンパクトな製品がラインナップされているので、ぜひ検討してください。
新設の場合は、できるだけ事前調査に来てもらい、実際に設置できるのか確認してもらうことをお勧めします。
エコキュートの選び方⑤:住んでいる地域から選ぶ
エコキュートは、設置エリアの最低気温を参考に、「一般地仕様」または「寒冷地仕様」のいずれかから選ぶことになります。
他にも、海が近いエリアに設置する場合は、潮風による錆を防ぐ処理が施された「耐塩害仕様」を選ぶことをお勧めします。
一般地・寒冷地について
一般地仕様のエコキュートは、外気温-10度でも、90度のお湯を作ることが可能です。
しかし、最低気温が-25度に達する地域では、正常に稼働しないおそれがあります。
そのため、防寒対策を施した、寒冷地仕様のエコキュートを設置する必要があります。
具体的には、北海道エリアや、東北地方の一部などが挙げられるでしょう。
寒冷地仕様の設置が推奨されているエリアにもかかわらず、一般地仕様を設置すると、故障したとしても保証が受けられないことがあります。
必ず自分の住むエリアにあった製品を選んでください。
耐塩害仕様・耐重塩害仕様について
エコキュートの設置場所から、海までの距離も重要です。
海が近いと、塩を含む風が吹くため、サビが発生しやすくなります。
300m以上1km以内なら、耐塩害仕様のエコキュートの設置が推奨されています。
300m以内であれば、耐重塩害仕様のエコキュートを選択してください。
それぞれのエコキュートには耐防錆・防腐処理がされており、標準のエコキュートより塩害に強い設計になっています。
まとめ
今回は、エコキュートの選び方について詳しくご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
エコキュートを選ぶポイントは「給湯タイプ」「タンク容量」「メーカー」「設置場所」「住んでいる地域」の5つです。
これらのポイントを押さえ、家庭に合ったエコキュートを選びましょう。
また、将来的にエコキュートの交換を見据えるならば、給湯タイプやタンク容量などにも注意して選んでください。
急湯デポは、エコキュートの交換を専門としている会社です。
エコキュート交換を検討されている方は、ぜひ急湯デポにご相談ください。