断水時にエコキュートはどうしたらいい? 対処法と非常用水の利用方法

地震などの災害によって断水が発生したときに、エコキュートが使えるのか、どのように対処すればいいのか気になる方もいると思います。実際に先日発生した「令和6年能登半島地震」など災害時には「断水中にエコキュートは使えるのか」「復旧後はどうすればいいのか」といったお問い合わせが当社にも多く届きます。そこで今回は、断水時のエコキュートの対処法と非常用水の利用方法について解説します。

目次

断水時のエコキュート対処法(非常用水の使い方)

エコキュートを利用している家庭で断水が発生した際は、次の手順を行ってください。

(1)エコキュートの給水止水栓を閉める

断水時には水道管内部に泥水が発生する可能性があります。その泥水や空気がエコキュートに入らないようにするため、まずは給水止水栓を閉めてください

エコキュートの給水止水栓はほとんどの場合、タンクの脚部カバーを外したところにあります

脚部カバーを外してみても給水止水栓が見当たらない場合は、配管の途中に給水止水栓が設置されている可能性があります。このような場合は、水道メーターの横にある止水栓を閉めておきましょう

(2)タンクの漏電遮断器を「OFF」にする

タンク内に残っているお湯を非常用水として利用する場合は、漏電遮断機のスイッチをオフにします

漏電遮断機のスイッチ位置はメーカーや機種によって異なります。いずれの場合もネジで固定されている点検蓋を開ける必要があります。

(3)逃し弁レバーを上げる

続いて「逃し弁レバー」を上げます。逃し弁レバーは、沸き上げ時にタンク内の膨張水を排出してタンク内が高圧になるのを防ぐためのレバーです。これを上げることで、タンクの排水管からお湯(水)が出るようになります

(4)非常用水取出口の栓にホースを差し込んで水栓を開ける

非常用水取出口の栓にホースを差し込んで、バケツにセットしてから水栓を開けます

ホースからは熱湯が出てくる場合があるのでやけどに注意しましょう。

また、出し始めは汚れが出る可能性もあるので、しばらく洗い流してからご使用ください

 

取水栓の開け方はメーカーや機種によって異なります。いざという時に困らないためにも、事前に説明書や公式サイトで確認しておきましょう。

【各メーカーホームページ対応方法ページ】

(5)非常用取水栓を閉めて、逃し弁レバーを元に戻す

必要な分の生活用水が取り出せたら、非常用水栓を閉めて逃し弁レバーを下げます。最後にホースを取り外して完了です。

断水解除後に再びエコキュートを使用する際の手順

断水が解除されて再びエコキュートを使用する際は、必ず下記の手順を行ってから使用してください。

(1)蛇口からを出す

蛇口のレバーを「水側」にして、泥水や空気が出なくなるまで水を出し続けます。この時、給水止水栓を開けてお湯を出してしまうとエコキュートに泥水や空気が入ってしまう可能性があります。必ず給水止水栓を閉めたまま水を出して、濁りなどがないかどうか確認してください。

(2)貯湯タンクの逃し弁レバーを上げて水栓を開ける

水がきれいになったら蛇口の水をとめて、タンクの逃し弁レバーを上げます。続いて水栓を開けます。

(3)排水ホースから水が出ていることを確認する

排水ホースから連続的に水が出ることを確認します。排水ホースがない機種の場合は、排水管から聞こえる水の音で確認してください。空気混じりの水が出てくる場合は、空気がなくなるまで出し続けましょう。

※貯湯タンクが空っぽの場合は、水が出るまでに約30~40分かかる場合があります

(4)蛇口からお湯を出す

蛇口のレバーを「お湯側」にして、しばらく流します。

※貯湯タンクにお湯がない場合は水が出ます

(5)貯湯タンクの漏電遮断器を「ON」にする

漏電遮断機のスイッチをオンにします。

(6)リモコンの時刻設定を確認してから沸き増し運転でお湯をためる

リモコンの時刻があっているかどうか確認し、ずれているときは正しい時刻に合わせます。最後に沸き増し運転でタンクのお湯を満タンにして完了です。これで通常通りエコキュートを使用できます。

今回は断水時のエコキュートの扱い方について大まかな流れを一通り説明しましたが、メーカーや機種によっても手順や方法は異なります。いざという時に備えて、お使いのエコキュートの扱い方について日頃から確認しておきましょう。

当社ではこの他に、災害時のエコキュートの活用法についてまとめた記事もあります。ぜひあわせて参考にしてください。

▶災害時に活躍するエコキュートの働きを徹底解説!地震や停電・断水に備えよう!

また、地震などによって転倒したエコキュートの交換対応も行っています

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