エコキュートのタンク容量は「使える湯量」ではない⁉ サイズ選びのポイントも解説
エコキュートを選ぶ際、360Lや470Lといったタンク容量の数字を見て、「これだけで足りるのかな?」と不安に思う方も少なくありません。しかし安心してください。エコキュートはタンクに溜めた高温のお湯を水と混ぜて使うため、実際の使用可能湯量はタンク容量よりもずっと多くなります。
今回の記事では、エコキュートがお湯をつくる仕組みと、360Lと470Lのタンクがそれぞれどれだけのお湯を供給できるのか、具体的な計算を交えて解説します。ご家庭にぴったりの容量を見つけるヒントが、きっと見つかるはずです。
エコキュートがお湯を沸かす仕組みを知ろう

エコキュートは夜間の安価な電力を使ってお湯を沸かしてタンクに貯めておく給湯器で、通常80℃前後の高温で沸き上げられます。シャワーや蛇口から出てくるお湯は、この高温のお湯に水道水を混ぜて設置された温度(40℃など)に調整してから供給されます。
この「高温のお湯と水を混ぜて使う」という仕組みこそが、タンク容量以上にお湯を使うことができる所以なのです。
360L/470Lタンクでお湯はどのくらい使える?
では、実際にどれくらいのお湯を使うことができるのか計算してみましょう。
【計算の前提】
タンクの沸き上げ温度:80℃
使用するお湯の温度:40℃
沸き増ししない満タンの状態を想定
この条件で、実際に使えるお湯の量を計算します。水温を10℃と仮定すると、80℃のお湯と10℃の水を混ぜて40℃のお湯を作るには、「お湯:水=1:2」の割合になります。つまり、80℃のお湯1Lで40℃のお湯を3L作れる計算です。つまり、タンク容量の約3倍ものお湯が使えるという計算になります。
360Lタンクの場合
360Lタンクで使えるお湯の量は
360L(タンク容量)× 3倍(希釈率)=約1,080L
となります。
1,080Lの活用目安(40℃換算)

470Lタンクの場合
470Lタンクで使えるお湯の量は
470L(タンク容量)× 3倍(希釈率)=約1,410L
となります。
1,410Lの活用目安(40℃換算)

タンクサイズの選び方のポイント

エコキュートのタンクサイズを選ぶ際は、家族構成やライフスタイル等を考えて、その家庭に合ったものを選ぶ必要があります。一般的なご家庭の1日の平均湯量使用量は家族構成によって異なりますが、2人家族で1日約400L、3~4人家族で1日約500~600Lが平均的な数値です。3人~4人家族であれば360Lのエコキュートで十分足りるでしょう。
大容量の470Lタンクがおすすめな家庭は、5人以上の大家族や二世帯住宅、家族がお湯を使う時間がずれるご家庭(朝と夜にそれぞれシャワーを使うなど)、来客が多いご家庭、冬場に湯量が増えがちな寒冷地にお住まいのご家庭などです。お風呂の追い焚きや足し湯を頻繁に利用する場合も470Lタンクがおすすめです。湯切れの心配が少なく、来客時や冬場の急な湯量増加にも余裕を持って対応できるのが大容量タンクの大きなメリットです。
このほかにも、エコキュートのサイズやタンク容量の選び方、容量別のリアルな口コミなどについて詳しく紹介した記事もあるので、ぜひ参考にしてください。
▶エコキュートのサイズ・タンク容量の選び方、口コミを徹底解説!
エコキュートのタンク容量について、ご理解頂けましたでしょうか。ご家庭のライフスタイルをじっくりと見つめ直し、最適なタンク容量を選んで快適な毎日を手に入れましょう。当社では多種多様なエコキュートをご用意しています。機種やサイズ選びのお手伝いもしているので、ご不明な点があればぜひお気軽にご相談ください。
