
エコキュートの白いカス(汚れ)の正体は?原因と対策、黒いカスや茶色いカスも解説
エコキュートを何年も使っていると、白い細かな汚れ(カス)が出てくることがあります。
不衛生に感じられ、お湯の使用をためらってしまう方もいるのではないでしょうか。
この記事では、白いカスがなぜ出てくるのか、対処方法はどのようなものがあるか、さらに黒いカスや茶色いカスについても、詳しく解説します。
白いカスについて悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
エコキュートから出る白いカスの正体とは?
エコキュートから出る白いカスの正体は、主に下記の2種類です。
- 貯湯タンクに溜まった不純物(塩素、ミネラル成分、湯垢、ゴミ等)
- 配管内の汚れ(皮脂、入浴剤、繊維質の埃等)
貯湯タンクの内部では、お湯の蒸発にともなって、お湯に含まれる塩素やミネラル成分が分離し、かたまってしまうことがあります。
そのため、エコキュートを長く使用するほど、不純物がたまりやすくなります。
さらに、追い焚き機能を使用すると、バスタブ内の皮脂や入浴剤、繊維質の埃などの汚れが配管や循環口フィルターに蓄積することもあります。
いずれにしても、白いカスは雑菌が繁殖する可能性があります。放置せず早めに掃除したほうがよいでしょう。
白いカスが出る原因4つ

エコキュートから白いカスが出てくる原因は、主に4つあります。
- 貯湯タンクの水抜きをしていない
- フィルターの掃除が不足している
- 非推奨の入浴剤を使用、入浴剤の使用量・頻度が多い
- 追い焚き配管の掃除が不足している
貯湯タンクの水抜きをしていない
白いカスが出る原因として、まず挙げられるのは、貯湯タンクの水抜きをしてないことが考えられます。
水抜きとは、貯湯タンクの排水をおこなって、タンク底に溜まった不純物やゴミを出す作業を指します。
これは、定期的に実施すべきメンテナンスの一つです。
水抜きをおこなっていないのであれば、貯湯タンクの底に溜まった不純物やゴミが、白いカスとして出てきているかもしれません。
エコキュートの水抜きについて詳しく知りたい方は、「初めてでもできる!?エコキュートの水抜き方法や注意点等を解説」も確認してみてください。
フィルターの掃除が不足している
循環口フィルターの掃除不足も、白いカスが出てくる原因として考えられます。
循環口フィルターは、配管内への汚れの侵入を防ぐ役割を果たします。そのため、汚れがたまりやすい場所です。
フィルターにたまった皮脂やタオルの繊維などが塊になり、白いカスの原因となっている可能性があります。
フィルターはまわせばとれるようになっています。歯ブラシなどで水洗いして汚れを落とすとよいでしょう。
非推奨の入浴剤を使用、入浴剤の使用量・頻度が多い
入浴剤を使用しているのであれば、入浴剤が原因である可能性も疑ってみてください。
エコキュートは、メーカーや機種等によって、使用できる入浴剤が決められています。
推奨されていない入浴剤を使用すると、汚れやすくなるほか、配管などがつまってしまうこともあります。
また、使用可能な入浴剤でも、使用頻度や量によっては白いカスの原因となります。
お湯に溶けきらない量の入浴剤を使用したり、何日も使い続けたりすると、配管やフィルターで入浴剤の成分が固まり、汚れの原因となってしまいます。
場合によっては故障につながることもあるため、注意が必要です。
エコキュートと入浴剤について気になる方は、「エコキュートに入浴剤を使って故障!?注意点や使える種類・メーカーについて解説」も参考にしてみてください。
追い焚き配管の掃除が不足している
エコキュートから白いカスが出る原因には、追い焚き配管の掃除不足も考えられます。
フルオートタイプであれば、エコキュートとバスタブをつなぐ配管が2本通っているはずです。
そのうち1本が、追い焚きに使用している配管となります。
追い焚きは、バスタブのお湯をあたため直す機能です。
あたため直す際、お湯は追い焚き配管を通ります。お湯といっしょに、汚れが追い焚き配管に入り込むため、白いカスが出てくることがあるのです。
エコキュートから白いカスが出たときの対策方法
ここでは、エコキュートから白いカスが出てきたときの具体的な対策方法を見ていきます。
貯湯タンクの水抜きを行う
貯湯タンクの水抜きを半年以上していないなら、まずは水抜きをおこないましょう。
水抜きは、下記の手順でおこなえます。なお、メーカーによって手順が異なる場合があります。実際に行う際は必ず、説明書やメーカーサイトを確認してください。
- 漏電遮断器をオフ
- 止水栓を閉める
- 逃し弁レバーを起こす
- 脚部カバーを取り外す
- 排水栓を開き、排水する
- 逆順に閉じる
貯湯タンクの水抜きは、年に2~3回の実行が推奨されています。
より詳しい手順は、「初めてでもできる!?エコキュートの水抜き方法や注意点等を解説」の記事で解説していますので、ぜひチェックしてください。
循環口フィルターを掃除する
循環口フィルターから白いカスが出てきている場合は、フィルターを掃除してみてください。
循環口フィルターは、手で掴んで回せば、取り外し可能です。
網部分などにたまったゴミを、風呂掃除用のブラシや不要になった歯ブラシ等でこすって、汚れを落とします。
循環口そのものも、汚れが付いているようであれば、同様に汚れを落としてください。
循環口を洗い流し、循環口フィルターを取り付け直せば完了です。
なお、メーカーによって手順が異なる場合があります。実際の掃除では必ず、説明書やメーカーサイトを確認して掃除してください。
入浴剤の使用を控える
入浴剤を使用している場合は、一度使用を控え、様子を確認しましょう。
メーカー非推奨の入浴剤を使用している場合は、まずは別の入浴剤に変更しましょう。
にごり成分やとろみ成分は、循環口フィルターに目詰まりを引き起こす原因になります。基本的には、エコキュートとの相性が良くありません。
推奨されている入浴剤をご使用の場合は、量や頻度を少なくしてみましょう。
追い焚き配管の掃除
メーカーによって異なりますが、半年に1回ほど、追い焚き配管の掃除もおこなってみましょう。
エコキュートには、配管の自動洗浄機能がついているものがあります。
しかし、自動洗浄だけでは汚れを落としきれないこともあります。定期的に配管用の洗浄剤を使って汚れを洗い流してみてください。
掃除の仕方は、主に下記の通りです。メーカー推奨の洗浄剤を用意してやってみてください。
- 風呂自動運転をオフ
- 循環口の10cmほど上まで水かお湯を溜める
- メーカー推奨の洗浄剤を溶かす
- リモコンを操作して「配管洗浄」をスタート
- 洗浄が終わったらバスタブの栓を抜いて排水
- シャワーでバスタブを流して、栓を閉じる
- 再度、循環口の10cmほど上まで水かお湯を溜める
- 再度、リモコンを操作して「配管洗浄」ですすぎをする
- バスタブの栓を抜いて排水したら完了
なお、メーカーによって掃除の手順が異なるため、実際に掃除を行う際は必ず、説明書やメーカーサイトを確認の上で行ってください。
追い焚きではなく足し湯を使う
白いカスの予防策として、追い焚きや自動保温の代わりに、足し湯を使うことも考えてみましょう。
追い焚きや自動保温を使用すると、バスタブ内の汚れが追い焚き配管に入りこみ、白いカスが発生しやすくなってしまいます。
追い焚きではなく足し湯を使用し、自動保温を使わないよう時間を空けずに入浴すると、白いカスを防ぎやすくなるでしょう。
エコキュートから白いカス以外の汚れも出る?

エコキュートからは、白いカス以外にも、黒いカスや茶色いカスが出てくることもあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
黒いカスとは
黒いカスの主な原因は、劣化して剥がれたゴムパッキンです。
水道水には塩素が含まれているため、ゴムパッキンは劣化し、剥がれていきます。バスタブにまで流れてくるようであれば、交換が必要です。
また、黒いカスはエコキュートや配管に溜まった汚れが黒く変色したものであったり、配管の銅が錆びたものだったりすることもあります。
換気扇に溜まったカビがバスタブ内に落ちることもあるため、黒いカスの正体や出てくる原因はさまざまです。
黒いカスについてより詳しくは、「エコキュートから黒いカス・青い水が!?バスタブ汚れの原因・正体を探ろう!」の記事で解説しています。
黒いカスに悩まされている方は、ぜひチェックしてみてください。
茶色いカスとは
エコキュートから出る茶色いカスの主な原因は、配管内の汚れです。皮脂や水垢などのヌメリ汚れが茶色く変色したものになります。
長期間使用した配管の中には、皮脂や汚れが蓄積されてしまいます。
通常は目に見えませんが、エコキュートを交換したタイミングで、配管から出てくることがあります。
交換したばかりのエコキュートは水圧が強いため、汚れがはがれやすくなります。
配管の汚れは、配管洗浄の業者に依頼すれば除去できます。茶色いカスが出てきてしまっている場合は、検討してみてください。
まとめ
白いカスの正体や出てくる原因、対処法についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
エコキュートから出てくる白いカスは、貯湯タンク内に蓄積した不純物やゴミ、配管内に溜まった汚れです。
水抜きや掃除で対処できることがあるため、まずは試してみてください。
しかし、それらを試してみても汚れが出るようであれば、業者に掃除の依頼をしたほうがよいでしょう。
場合によっては、エコキュートの交換が必要かもしれません。
急湯デポは、エコキュートからエコキュートへの特急交換を承っています。エコキュートの交換でお悩みの場合は、ぜひご相談ください。