【エコキュートお悩みQ&A】高圧タイプに交換したのに水圧が変わらないのはなぜ?

エコキュートに関するさまざまな疑問やお悩みを解決するこのコーナー。実際に当社に寄せられた質問をもとに、エコキュートについて気になるあれこれを専門家が解説。今回は、エコキュートの水圧に関する疑問にお答えします。

目次

<Question>エコキュートを高圧にしたのに水圧が変わらないのはなぜ?

お客様からの質問

エコキュートを新しく交換する際に高圧タイプのものに変えたのですが、水圧が以前とあまり変わりません。これは故障でしょうか?

エコキュートを新調する際に「高圧」タイプを選んだにも関わらず、これまでと水圧に変化を感じないというお客様から寄せられた質問です。肌に直接かけるシャワーの水圧は、ユーザーにとって使用感がより気になる部分。入浴前に給湯する湯はりとは違い、お客様から質問を受けることも多いです。 
 

<Answer>まずは水栓の確認を!

まず最初にエコキュートの水圧についてお話します。一般的にエコキュートは、タンクを水圧から保護するために減圧弁が使用されています。そのため、エコキュートを介さない水道よりは供給されるお湯の水圧が下がるのです。

そこで登場したのが「高圧」タイプのエコキュート。普通のエコキュートでは水圧が弱いと感じるお客様にオススメしています。標準タイプの水圧がだいたい200kPa前後だとすると、高圧タイプのエコキュートは300k Pa前後あります

また、「高圧」の定義は時代と共に変化しています。ここ10年でエコキュートの水圧はかなり向上しました。10年以上前の高圧タイプの水圧は、現在の標準タイプとほぼ同等だとも言われています

以上のことをふまえた上で今回の質問者さんにまず確認して頂きたいのが、交換前に使用されていたエコキュートの水圧タイプです。新しいエコキュートに交換する際に高圧タイプを選んだということですが、前のエコキュートも高圧だった場合は水圧に変化を感じられなくても当然でしょう。 

 
もし交換前に使っていたエコキュートが標準タイプでだった場合、次に確認して頂きたいのはエコキュートの元水栓です。

当社のお客様の事例でもよくあるのですが、水圧が高すぎるという意見があり水栓を閉めて水圧を調整している場合があるのです。この場合、エコキュート本体を高圧に変えても当然水圧は上がりません。ですから元のバブルが全部開いているかどうか確認してみましょう。

次に疑うべきは、分岐水栓が故障している可能性。ストレイナーの目づまりなど、水栓内部の異常が原因で水圧が弱くなってしまうケースも多いです。これを防ぐためにも水栓は半年に1回程度の頻度で清掃するのが理想です。

これら全てをクリアしても、やっぱり水圧が低いと感じる場合はお住まいの地域が水圧の低いエリアである可能性も考えられます。水圧は水源地からの距離や配水する建物の高さ、その他周辺環境にも左右されます。最低限150k Pa程度の水圧になるよう調整されていますが、それではやはり弱いと感じる人もいるでしょう。

エコキュートはポンプの力ではなく水圧を利用して給湯するので、そのエリアで元々供給可能な水圧よりも高い水圧は望めません。もし地域の水圧が150k Paだった場合、たとえ210k Paのエコキュートを使っても150k Pa以上の水圧にはならないのです。

これは、水道から水を出した時の水圧と、お湯の水圧を比べればわかります。お湯だけでなく蛇口から出る水の水圧も弱いと感じる場合は、地域の水圧が低い可能性があるかもしれません。

ここまで水圧に関する質問についてお答えしてきましたが、このほかにもエコキュートの水圧が弱い原因や解決策についてまとめた記事もあります。ぜひあわせて参考にしてください。

▶エコキュートの水圧は実際どう?

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