【代表松田の呟き】原発再稼働でエコキュートの需要が激増!? 原子力発電の仕組みとメリット

2022年7月14日、岸田首相は記者会見で今冬に最大9基の原発稼働を進めるよう経済産業相に指示したことを発表しました。原発再稼働によって電力の安定供給が確保できるようになれば、エコキュートの需要は今後ますます高まりそうです。そこで今回は原子力発電について、その仕組みやメリットについて私なりの見解をお話します。

目次

原子力発電の可能性

岸田首相が萩生田経済産業相に指示したのは、電力需給の逼迫が懸念される今冬に向けて最大で9基の原子力発電所の稼働を進めること。現在国内で稼働している原子力発電所は全部で5基。そのうち1基はテロ対策施設の完成が間に合わず、9月以降は稼働できなくなります。その一方で、定期検査などで稼働していない5基が冬には再稼働できるため、今冬の原発稼働は最大で9基に達するということです。

岸田首相は、9基の原発が稼働すれば日本全体の電力消費量の約1割相当を確保できる見込みであり、さらに火力発電を追加稼働することでピーク時にも電気の安定供給ができる体制を目指すと説明しています。

今回の指示で再稼働が見込まれる発電所は定期検査などで停止している基に留まるものの、報道各所が大きく報じたこともあり「原子力活用のアピール」としては大きな一歩を踏み出したと言えるでしょう。東日本大震災の影響で起きた福島第一原子力発電所の事故以来、再稼働に対する地元住民の反対は根強く、政府は原発に対して慎重な姿勢を貫いています。今回の宣言を機に原子力政策の見直しが進めば、抜本的な改革が必要とされる日本のエネルギー事情に変化が現れるかもしれません。

原子力発電の仕組み

では「原子力発電」とは一体どのようなものなのか、その仕組みについてここで確認してみます。原子力発電は火力発電と同じく、蒸気の力でタービンを回して電気を作る発電方法です。火力発電と異なるのは蒸気の作り方です。火力発電が石油や石炭、天然ガスなどを燃やして蒸気を作るのに対し、原子力発電は「ウラン」を燃料とします。ウランを核分裂させてできた熱エネルギーで水を沸かし、その蒸気でタービンを回すことによって電気を作るのです

原子力発電のメリット&デメリット

事故など危険なイメージから賛否が分かれる原子力発電ですが、世界中では約50年前から行われている発電方式です。とくに地球温暖化や気候変動などが国際社会の大きな課題となっている近年においては、その期待がますます高まっています。

原子力発電の一番の特徴は、発電段階に二酸化炭素(CO2)を全く排出しないこと。石炭や石油、天然ガスなどの化石燃料を燃やして発電する火力発電がCO2を大量に排出するのに対して、核分裂による熱エネルギー利用する原子力発電は地球温暖化対策の一つとして非常に期待されています

また、発電時のみならず輸送時のコストや環境負荷が少ないことも魅力の一つ。化石燃料は大型タンカーなど大がかりな輸送手段を必要とするのに対し、ウランは少量で大きなエネルギーを産出することができます。ウラン1グラムで、石炭なら3トン分、石油なら2000リットル分のエネルギーを生み出すことができるそうです。運搬や貯蔵のコスト面でも優れていることがわかりますね。

大量の電力を安定して供給することができるほか、再利用できることも大きなメリットです。ウランは使い終わったあとに再処理を行うことによって、再び燃料として利用することができます。再利用すれば準国産のエネルギー資源になるという点も、エネルギー資源小国・日本にとっては魅力的ですね。

一方でデメリットとしては、やはり事故のリスクが挙げられます。チェルノブイリ原発や福島原発などの事故からもわかるように、核燃料から放射性物質を放出する原子力発電所で大きな事故が起きると深刻な被害を生んでしまいます。大量の放射性物質が原子炉から漏れ出た場合、空気や土壌、人体へ有害な影響が及ぼすため原子炉には近づけなくなります。また、漏れ出た放射性物質を完全に除去するのは技術的にも難しく、何万年もの間残り続ける可能性もあります。

また、使用済み核燃料の最終処分方法がまだ確定していないことも課題の一つです。ウランは再処理により95%が再利用できるのですが、残りの5%は再利用できない廃液となります。この廃液を安全に処分する方法がいまだに見つかっていないのです。原子力発電普及への足がかりとしては、このような安全性の保証が大きなポイントとなるでしょう。

今後ますます需要が高まるエコキュート

課題は残るものの、岸田首相の今回の発表からもわかるように原発再稼働の機運は確実に高まっています。原子力発電所の再稼働が進めば、続く電力不足を緩和するだけでなく、化石燃料や電気料金の価格を下げる効果も期待できます。

また、24時間安定供給が可能な原子力発電により深夜電力に余剰が生まれれば、夜間にお湯を湧かすエコキュートの需要はさらに高まるはずです。エコキュートは電気代が安くなる深夜のうちに作ったお湯をタンクに貯めて、そのお湯を翌日の日中に使う仕組みです。深夜電力がお得になる電気料金プランにすることで、電気代を大きく節約することができるのです。

半導体不足やウクライナ情勢など、さまざまな事情により在庫の逼迫が続くエコキュートですが、エコキュートの交換に特化して事業を行っている当社では現在も多くの在庫を確保しています。また、エコキュート本体の値上がりが今後ますます進むことを考慮すれば、現在が1番お得に買い替えできるタイミングです。現在エコキュートの交換や設置を検討されているお客様は、ぜひ一度当社にお問い合わせください。

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