エコキュートがずっと沸き上げ中、沸き上げしない…原因と対処法を解説
エコキュートは、快適にお湯が使えるように、自動で「沸き上げ」や「沸き増し」をおこなってくれます。
しかし突然、ずっと「沸き上げ中」の表示がリモコンから消えなくなり、沸き上げもしないので困った…というトラブルに見舞われる方もいるようです。
今回は、エコキュートの沸き上げがうまくいかない原因と対処法について詳しくご紹介します。
エコキュートを導入済みの方はもちろん、エコキュートの導入を検討している方も、ぜひ参考にしてください。
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そもそもエコキュートの沸き上げとは?どのくらいでお湯は沸く?
「沸き上げ」とは、エコキュートが貯湯タンクに溜めるお湯を沸かしている状態のことです。
エコキュートは、電気だけでなく空気熱も利用しているため、従来の給湯器と比較しておよそ3分の1のエネルギーでお湯を沸き上げられます。
ただ、エコキュートは沸かしたお湯を溜める「貯湯式」を採用しています。
瞬間式の給湯器と異なり、まとまった量のお湯を用意するには、ある程度の時間が必要です。
エコキュートは1時間あたり約100Lのお湯を沸き上げられると言われますが、水温や外気温等によって、沸き上げにかかる時間は大きく異なります。
夏場ならば3~4時間、寒さの厳しい冬場ならば7〜8時間ほどが、沸き上げ完了の目安です。
エコキュートはずっと沸き上げ中になる?
エコキュートは沸き上げにまとまった時間が必要になるため、深夜から朝にかけて沸き上げをおこなうことが多いです。
ただ、使用状況や本体の故障、不具合等によって、朝になってもリモコンの「沸き上げ中」の表示が解除されなかったり、お湯の残量が増えていなかったりというトラブルが発生することがあります。
使用する機種によっては、沸き上げの異常を知らせるエラーコードが表示されずに、原因がすぐにはわからないことも考えられます。
通常よりも沸き上げに時間がかかる場合は、沸き上げできない原因の把握とともに、正しい対処法を実践することが大切です。
エコキュートがずっと沸き上げ中、沸き上げしなくなる原因
エコキュートの沸き上げがうまくいかない原因を理解しておくことで、いざという時に役立ちます。
自分のケースに当てはまるものはないかを確認しながら読み進めていきましょう。
水漏れ
沸き上げが終わらない原因の一つに、エコキュートの水漏れがあります。
エコキュートの水漏れは、主にエコキュート本体の「貯湯タンク」から漏れている場合と、「配管」から漏れている場合の2パターンが考えられます。
貯湯タンクから水漏れが起こっている場合は、リモコンにエラーコードが表示されているはずです。
エラーコードの表示が確認できたら、脚部カバー内にある給水配管専用の止水栓を閉じた後に、メーカーへ問い合わせてください。
配管部分から水漏れが発生している場合は、エラーコードが表示されない可能性があります。
水道の蛇口を閉じているのに水道メーターが回っている場合は、要注意です。
配管が損傷しているかどうかをまず確認しましょう。
その他にも、逃し弁(安全弁)の不具合によって水漏れを起こすケースも稀にあります。
ヒートポンプユニットの不具合
ヒートポンプユニットに不具合が起きていると、沸き上げが正常に行われないケースがあります。
例えば、ヒートポンプユニットのファンが錆びていたり、ゴミが絡んだりすると、うまく沸き上げられなくなってしまいます。
その他にも、エコキュートの内部基盤の故障や消耗部品の劣化によっても、ヒートポンプユニットに不具合が生じるケースがあります。
凍結
一般的に、エコキュートは屋外に設置されているため、外気温が氷点下まで下がるような寒い時期には凍結によるトラブルが発生しがちです。
特に、室内と室外をつなぐ配管は、外気温の影響を大きく受ける箇所です。
配管の凍結は寒冷地のみ起こる現象と捉えられがちですが、温暖な気候のエリアでも起こり得るため、注意しましょう。
急激に気温が低下して0度以下になったり、さらには氷点下以下の日が続いたりすると、配管凍結のリスクが高まります。
凍結した場合は凍結状態であることを示すエラーコードがリモコンに表示されていることがほとんどですので、まずはエラーコードが表示されていないかを確認してください。
対処不要なその他の要因
エコキュートの沸き上げがうまくいかないケースの中には、対処がほぼ必要ないケースもあります。
例えば、外気温が低い冬場は沸き上げに時間がかかるため、異常が起きているのではと感じるケースも少なくないようです。
沸き上げる湯量や貯湯タンクの容量によっては、日中までかかることがあります。
その場合は、お湯が沸き上がるまで気長に待ちましょう。
その他にも、夜間の沸き上げ中に停電してしまったり、何かしらの原因でブレーカーが落ちたままになっていたり等が原因で、沸き上げが停止されていることがあります。
その場合は、エコキュート本体の故障や不具合が原因ではなく、電気が復旧すれば再度沸き上げが開始されるため、心配する必要はありません。
ただし、電源が落ちてしまった場合は時刻設定がずれてしまうことがありますので、再度正確な時刻に修正しましょう。
エコキュートがずっと沸き上げ中になっている場合の対処法
エコキュートがずっと沸き上げ中になっている場合にできる対処法をご紹介します。 正しい対処法を知っておくことで、万が一の際も冷静に対処できますので、ぜひ参考にしてください。
まずはエラーコードを確認する
エコキュート本体に何かしらのトラブルが発生している場合は、屋内のリモコンにエラーコードが表示されます。
エラーコードとは、アルファベットや数字が組み合わさったもので、コード別にトラブル原因を教えてくれるものです。
使用するメーカーや製品ごとにエラーコードは異なります。
取扱説明書やメーカーホームページ等を確認しながら、沸き上げの不具合の原因を特定、対処をおこなってください。
ご自身での対処が難しいケースは、メーカーの相談窓口に問い合わせるか、専門業者に修理依頼をしましょう。
三菱のエラーコード一覧
ダイキンのエラーコード一覧
東芝のエラーコード一覧
日立のエラーコード一覧
パナソニックのエラーコード一覧
コロナのエラーコード一覧
水漏れを起こしていたら?
通常時よりも沸き上げに時間がかかる場合は、水漏れの可能性が考えられます。
エコキュート本体や配管から水漏れしていないかを、目視で確認してみましょう。
エコキュート本体からの水漏れの場合は、三菱なら「U19」「103」、パナソニックなら「F17」等のエラーコードが表示されることがありますので、リモコンのエラーコードをチェックしてください。
なお、お湯の沸き上げ中、安全弁から水漏れするケースもあります。
貯湯タンク内の圧を逃すために正常に稼働している場合と、壊れて水漏れしている場合がありますが、専門業者でないと見分けがつかないかもしれません。
水漏れかもしれないと感じたら、まずはメーカーや設置業者等に連絡して、現状の確認や修理依頼をしましょう。
各メーカー問い合わせ先
スクロール
メーカー名 | お問い合わせ先 | 電話番号 |
---|---|---|
三菱 | 三菱電機お客さま相談センター | 0120-139-365 |
ダイキン | コンタクトセンター | 0120-881-081 |
東芝 | 東芝電気給湯機ご相談センター | 0120-1048-19 |
日立 | 日立グローバルライフソリューションズ 空調修理コールセンター | 0120-649-020 |
パナソニック (三洋電機) | パナソニックお客様相談センター | 0120-878-695 |
コロナ | コロナ/サービスセンター | 0120-919-302 |
ヒートポンプユニットが不具合を起こしていたら?
ヒートポンプユニットが原因で沸き上げがうまくいかない場合は、様々な要因が考えられます。
例えば、ヒートポンプユニットのファンに錆が生じていたり、ゴミが絡んでいたりすることで、うまく沸き上げられていないかもしれません。
その他にも、吸引口や吹出口を塞ぐように障害物が置かれていることや、部品劣化による故障で、うまく沸き上げできない可能性も考えられます。
いずれにしても、まずはリモコンのエラーコードを確認しましょう。
ヒートポンプユニットの故障や不具合が生じている場合は、三菱なら「102 」「C01 」、日立なら「Er31 」、
パナソニックなら「F19 」、コロナなら「H50 」といったエラーコードが表示されます。
そして、エコキュートの電源を落とした状態で、ファンモーターの様子やエコキュートの設置場所に十分なスペースがあるかを確認してください。
万が一、ファンにゴミが絡まっている場合は取り除き、ファンが凍結している場合はプロペラ部分に水をかける等して問題を解消しましょう。
その後、電源を入れて正常に稼働するかをチェックします。
再起動しても解消されない場合は、エコキュート本体の交換を検討してください。
凍結している場合は?
外気温が氷点下を下回ると、エコキュートの配管や水道管が凍結する可能性があります。
凍結時は、ダイキンなら「C15 」や「C16 」、三菱なら「C17 」「C19 」等のエラーコードが表示されることがありますので、リモコンをチェックしましょう。
凍結による不具合は、日が昇って気温が上がれば解消されるケースがほとんどですが、凍結状態を早急に解決したい場合は、40〜50℃のぬるま湯をかけて対処しましょう。
早く解決したいために高温のお湯をかけてしまうと、温度差によって配管に亀裂が生じるといった破損の原因となりますので、注意が必要です。
エコキュートの機種によっては、配管の凍結を防ぐために「凍結予防運転」機能がついているものもあります。
浴槽に張ったお湯を自動で循環させることによって、配管の凍結を予防できるという便利機能です。
寒冷地にお住まいの方は、この「凍結予防運転」機能が付いたエコキュートを選ぶことで、凍結するリスクを抑えられます。
自動で稼働しない場合はリモコンをリセット
リモコンにエラーコードが表示されたら、まずはトラブルの原因を取り除いてください。
その後は、自動で稼働するか、エラーの解除操作をおこなえば正常に動くはずです。
しかし、対処をおこなっても沸き上げ機能がうまく作動しない場合は、エコキュートを一度リセットしてみましょう。
メーカーや機種によってリセット方法は様々ですので、必ず取扱説明書を参考にしながら操作してください。
エラー解除とリセットの両方を試しても問題が解決しない場合は、速やかにメーカーや専門の修理業者に連絡しましょう。
よくある沸き上げに関するトラブルと対処法
エコキュートの沸き上げに関してよく報告されるトラブルと対処法についてみていきましょう。
沸き上げる量が足りない
エコキュートは毎日のお湯の使用量を学習して沸き上げ量を自動調節しているため、日々の湯量が変動します。
そのため、旅行や帰省等で、お湯をあまり使わない日が続いてしまうと、沸き上げ量が足りなくなるケースも考えられます。
頻繁にお湯切れを起こしてしまう場合は、夜間沸き上げる量を増やすといった、エコキュートの設定を変えることで対応できますので試してみましょう。
沸き上げ後、使っていないのにお湯が減る
沸き上げ後、お湯を使っていないのに湯量が減ってしまう場合は、風呂保温や追い焚き機能を使用していることが原因と考えられます。
浴槽に溜まったお湯の保温や追い焚きの際は、貯湯タンク内のお湯を利用するため、残湯量表示が減ることがあります。
特に寒い時期、長時間の風呂保温や追い焚き機能を使用していると起こりがちです。
また、お湯を使っていなくても貯湯タンクの放熱によって湯温が下がり、残湯量表示が減ることもあります。
メーカーによっても異なりますが、一般的に残湯量とは45度以上のお湯がどれくらいあるかを示すものです。
そのため、放熱によって貯湯タンク内の湯温が45度を下回ると、残湯量表示が減ってしまう場合があると覚えておきましょう。
沸き増ししてもすぐに沸かない
沸き増しボタンを押しても、すぐにお湯が沸き上がらない場合もあるでしょう。
外気温や貯湯タンクのサイズによって変わりますが、エコキュートが残湯量を1メモリ増やすためには、1~2時間ほどかかることがあります。
そのため、沸き増しボタンを押してもすぐには沸かないケースもあるのです。
特に、寒い冬場の時期にお湯の残量が足りないと気づいたら、なるべく早い段階で沸き増しする習慣をつけておきましょう。
沸き上げたお湯がぬるい
沸き上げたお湯の温度がぬるいと感じる場合は、沸き上げ温度の設定を変更してみましょう。
また、サーモスタット混合水栓をご利用の場合は、設定次第で水とお湯の割合が変わるため、冬場のように寒い時期は何度か上げての使用をおすすめします。
使用したい温度よりも5〜10℃高めに設定することで問題が解消するケースがありますのでぜひ試してみましょう。
昼間の沸き上げが増えた
お使いのエコキュートに学習機能がついている場合、過去の使い方に習って、夜間だけでなく昼間にも沸き上げすることがあります。
例えば、来客で昼間にもお湯をたくさん使う機会があった場合は、日中の沸き上げ回数が増えることがあるでしょう。
その場合は、手動で沸き上げの休止設定をすることで問題が解決できます。
まとめ
今回は、エコキュートの沸き上げに関するトラブル原因や対処法について詳しく解説しましたが、いかがだったでしょうか。
リモコンにずっと沸き上げ中が表示されたり、沸き上げがうまく作動しなかったりすることには、様々な原因があります。
ご紹介した対処法を試しても問題が解決しない場合は、なるべく早い段階でメーカーや専門業者に問い合わせてみましょう。
急湯デポは、エコキュートの交換をおこなう専門業者です。
沸き上げしなくなったエコキュートの交換を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。