セミオートからフルオートへの交換工事例まとめ 必要な工事&費用も解説

セミオートのエコキュートを使っているお客様のなかには、次は追い焚き機能がついたフルオートタイプに交換したいという方も多いです。とはいえ、セミオートからフルオートに変えることはできるのか、複雑な工事が必要なのかなど疑問も多いもの。そこで今回は、セミオートからフルオートのエコキュートに交換する際のポイントと実際に当社で行った交換工事例をまとめて紹介します。

目次

セミオートとフルオートの違いは?

セミオートとフルオートの最も大きな違いは、追い焚きができるかどうかです。フルオートのエコキュートは追い焚きや自動保温ができるのに対し、セミオートにはその機能がありません。セミオートのエコキュートでお湯を温め直したい場合は、高温さし湯かたし湯を使います。

この機能の差に伴って異なるのが、ふろ配管の数です。浴槽とタンクを繋ぐふろ配管の数はフルオートの場合が2本、セミオートの場合は1本になります。

この違いは、追い焚きの仕組みを理解することで説明できます。フルオートタイプのエコキュートは浴槽とタンクが2本の配管(往き・戻り)で繋がっていて、それを使ってお湯を循環させることで追い焚きを行います。浴槽内のぬるくなったお湯を往きの配管からタンクに戻して温め直し、戻りの配管から再び浴槽に送り出す仕組みです。そのため、セミオートタイプのふろ配管が1本であるのに対して、フルオートタイプは2本の配管が必要になるのです。

セミオートからフルオートに交換できる?

では、そもそも配管の数が異なるタイプを変更することは可能なのでしょうか? セミオートのエコキュートからフルオートタイプのエコキュートに交換したい場合、施工が可能かどうかを判断するポイントは3つです。

チェックポイント

①ユニットバスのエプロンを外すことができるか

②配管を増設できるか

③循環アダプターを交換できるか

ユニットバスのエプロンが外れる

まずは浴室をチェック。ユニットバスのエプロンが外れるかどうか確認します。床や壁と浴槽が繋がっていたり、浴槽が埋め込まれていたり、エプロンがゴムパッキンで固定されているような場合はエプロンが外せないので、フルオートへの変更ができない可能性があります。

配管を増設できる

前述したようにセミオートとフルオートでは配管の数が異なります。既設がセミオートの場合はふろ配管を1本追加する必要があるので、配管の増設が可能かどうかも確認しておく必要があります。実際には増設するというより2本セットのペアチューブに交換するケースが多いですが、浴槽からタンクまで2本の配管を通す必要があります。床下がない場合や壁に穴を開けられない場合は、変更できない可能性があります。

循環アダプターを交換できる

循環アダプターのbefore(セミオート循環金具)→after(フルオート用循環金具)

セミオートからフルオートに変更する場合は、循環アダプターの交換も必須になります。セミオート用の一口循環アダプターを取り外して、2本の配管を繋ぐことができるフルオート用の循環アダプターに交換できるかどうかも確認してください。ユニットバスのエプロンが外れなかったり循環口が奥にあって作業できない場合は、交換できない可能性があります。

必要な工事と費用は?

上記の条件を満たしてセミオートからフルオートのエコキュートに交換できる場合、通常の交換工事に加えて下記の工事が必要です。

・ふろ配管の増設(配管交換)

・循環アダプターの交換

さらに、外壁に配管を通すための穴をあける必要な場合もあります。これは浴室からエコキュートの設置場所までの距離や、床下があるかどうかなどで決まります。

施工費用の追加料金は、循環アダプターと配管の交換だけで1~2万円、外壁の穴あけも行う場合は2~3万円程度が目安です

セミオートからフルオートへの交換事例

ここからは実際に当社で行った施工の中から、セミオートからフルオートのエコキュートに交換した例を紹介します。

ウルトラファインバブルを発生させる「ウルブロZ」を設置(福井県敦賀市)

福井県敦賀市で経年15年のパナソニック「XHE-46K3SUS」を交換。追い炊き機能が欲しいというご要望があり、今回はフルオートタイプのダイキン「EQ37VFV」を設置しました。施工ではふろ配管の追加と循環アダプターを交換。循環アダプターはウルトラファインバブルを発生させて洗浄効果と保温効果を高める「ウルブロZ」を設置させて頂きました。

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壁に穴をあけて配管を追加(愛知県額田郡)

愛知県額田郡で、セミオートタイプの三菱「SRT-HP373CF」をフルオートタイプの三菱「SRT-W375」に交換しました。浴室がエコキュート設置場所のすぐ裏側だったこともあり、壁に新たに穴を開けて増設したふろ配管を浴槽からタンクに繋げました。

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電気温水器からの交換(神奈川県横浜市戸塚区)

神奈川県横浜市戸塚区では、2004年発売の三菱の電気温水器「SRT-4667CFU-BL」を撤去して三菱「SRT-S375A」を設置。

電気温水器では使用しないヒートポンプの新設、ふろ配管の増設を行ってフルオートのエコキュートに交換しました。

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外壁に穴をあけて配管を追加(岐阜県羽島郡岐南町)

岐阜県羽島郡岐南町で行った工事では、2007年に発売されたセミオートタイプのエコキュート・三菱「SRT-HP46C2」を撤去。フルオートの三菱「SRT-S375」を設置するため、外壁に穴をあけてふろ配管を増設しました。

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セミオートの電気温水器からの交換(鹿児島県霧島市)

鹿児島県霧島市では、パナソニックの電気温水器「DH-37G3SUB」からダイキンのエコキュート「EQ37WFV」に交換する工事を行いました。

床下をあけて追い炊き用のふろ配管を増設。同時に循環アダプターも専用のものに交換しています。

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セミオートの電気温水器からフルオートEQに交換(大阪府大東市)

大阪府大東市では、コロナのセミオート電気温水器「UWH-37110SA2U」をパナソニックのフルオートタイプ「HE-NS37KQS」に交換しました。セミオートからフルオートタイプにするため追い焚き配管を追加したほか、ヒートポンプの新設や専用ブレーカーの設置など電気温水器からエコキュートに変更するために必要な工事も行いました。

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壁に穴をあけて配管を追加(鹿児島県霧島市)

鹿児島県霧島市でもセミオートタイプの電気温水器からエコキュートへの交換工事を行いました。故障してしまったパナソニックの「DH-37G3SUB」を撤去し、壁に穴をあけて追い焚き配管を増設したのちダイキン「EQ46WFV」を設置しました。

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エプロンカバーを外して配管を増設(佐賀県鳥栖市)

佐賀県鳥栖市で行った交換工事では、セミオートタイプの電気温水器(長府の「DO-465GPAH」)をエコキュートに交換。追い焚き機能を使いたいというご要望を受けて、フルオートタイプの三菱「SRT-P465UB」を設置しました。

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浴槽内の循環アダプターも交換(福岡県久留米市)

福岡県久留米市では狭小スペースに設置された電気温水器をエコキュートに交換するため、ブロック塀を乗り越えてタンクの搬出入を行いました。追い焚き配管を追加して、セミオートタイプの電気温水器(三菱の「SRT-4666CF-BL」)からフルオートのエコキュート(三菱「SRT-S465A」)に交換しました。

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ふろ配管を追加してフルオートに交換(神戸市西区)

兵庫県神戸市の西区では、セミオートタイプからフルオートタイプのエコキュートに交換する工事を行いました。ユニットバスのエプロンを外して、浴槽の循環口から屋外に設置されたタンクに繋がる配管を交換。ダイキンの「EQ37KSV」を「EQ37WFV」に交換しました。

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エコキュートの交換を専門に行う当社では、このほかにも狭小スペースに設置されたエコキュートの交換クレーンを使った搬出入など、さまざまな現場に対応しています。他社では難しいと断られてしまうことがあるような工事も可能な限り対応しているので、エコキュートの交換をご検討の際はぜひご相談ください。

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