「寒冷地仕様」のエコキュート交換工事例まとめ 特徴や選び方のポイントも

エコキュートには、通常のエコキュートのほかに気温が低い地域でも使用できる「寒冷地仕様」のエコキュートがあります。とはいえ、どのような違いがあり何を基準に選べばいいのかわからないという人も多いはず。そこで今回は、寒冷地仕様のエコキュートの特徴や選び方のポイント、さらに交換工事例をまとめて紹介します。

目次

 

寒冷地仕様のエコキュートとは?

通常のエコキュートと寒冷地仕様のエコキュートの大きな違いは、次の3点です。

寒冷地仕様の特徴

・マイナス10℃以下で運転ができる

・凍結防止ヒーターが内蔵されている

・凍結防止用の運転機能が備わっている

マイナス10℃以下で運転ができる

通常のエコキュートは外気温がマイナス10℃を下回ると運転できないのに対し、寒冷地仕様のエコキュートの場合はマイナス20℃程度までは問題なく使用できます。ただしマイナス20℃以下の寒冷地でエコキュートを使用する場合、貯湯ユニットは屋内に設置するケースが多いので注意が必要です。

凍結防止機能が備わっている

冬場のエコキュートのトラブルで最も多いのが凍結です。凍結がきっかけで故障に発展してしまうケースも少なくなく、寒い地域では凍結防止対策がとくに重要になります。

メーカーや製品によっても異なりますが、寒冷地仕様のエコキュートには凍結防止ヒーターが内蔵されていたり、ヒートポンプが氷点下以下の寒さでも通常運転できるなど気温の低い寒冷地でも安心して仕様できる機能が施されています

<寒冷地で一般地仕様のエコキュートを使うとどうなる?>

もしも寒冷地で一般地仕様のエコキュートを使っていた場合、配管や貯湯タンクが凍結して本体にダメージを与えたり故障してしまう可能性があります。気温の低いエリア(寒冷地)では寒冷地仕様のエコキュートを設置してしっかりと凍結対策を行うことが大切です。

寒冷地仕様のエコキュートを設置する際の注意点

寒冷地仕様のエコキュートを設置する場合は、次のような注意が必要です。

屋内に貯湯ユニットを設置するスペースが必要な場合がある

寒冷地仕様のエコキュートは外気温がマイナス10℃を下回るような場所でも使うことができますが、最低気温がマイナス20℃を下回る地域では屋外に設置できません。外気温が低いエリアでは、タンクを屋内に設置する必要があります。屋内設置用の寒冷地仕様エコキュートを選びましょう。

室外に置く場合は雪対策が必要

 

 

タンクを室外に置く場合やヒートポンプに関しては積雪対策が必要です。タンクやヒートポンプが雪に埋もれてしまうと給湯効率が著しく悪くなるうえ、お湯が沸かせなくなったり故障のリスクが高まります。とくにヒートポンプの吸い込み口や吹き出し口は、雪で塞がれてしまわないよう注意が必要です。

エコキュートの上に防雪屋根を設置する、本体に雪や霜が付くのを防ぐ防雪パネルを設置する、ヒートポンプは嵩上げ設置するなど、雪の降るエリアでは積雪対策をしっかりと行いましょう

一般地仕様のエコキュートよりも高額

凍結防止機能などが備えられた寒冷地仕様のエコキュートは、一般地仕様のエコキュートよりも高額です。メーカーにより異なりますが、販売価格の差は5~10万円程度です。一般地仕様のエコキュートに比べて初期費用はかさみますが、凍結して故障してしまった場合はこの販売価格以上の修理費用がかかります。気温が低くなるエリアでは、必ず寒冷地仕様のエコキュートを置くことをおすすめします。

寒冷地仕様のエコキュートを選ぶべき場所

お住まいのエリアによって、寒冷地仕様のエコキュートを選ぶべきか、一般地仕様のエコキュートでいいのか悩んでしまうケースも多いと思います。ここでは実際にどのような場所で寒冷地仕様のエコキュートを選ぶべきなのか、選ぶ際のポイントを紹介します

住宅の省エネルギー基準における寒冷地域

住宅の断熱基準を定める次世代省エネルギー基準では、地域ごとに断熱性能の要求が違うため8つの地域区分に分けられています。まずは、お住まいの地域がどの地域区分に該当するのか確認してください。北海道や東北地方など最低気温が‐25℃に達するエリアや豪雪地帯が含まれるエリア(地域区分1~4)では、一般地仕様のエコキュートが正常に稼働しない恐れがあるため寒冷地仕様のエコキュートが推奨されています

具体的には次の都道府県が該当します。

地域区分1〜4に該当する都道府県

北海道/青森県/秋田県/岩手県/山形県/福島県/宮城県/栃木県/新潟県/長野県

水路脇など凍結リスクが高い場所

上記の寒冷地域以外でも、冬場に積雪や凍結の心配があるエリアでは「寒冷地仕様」のエコキュートが選ばれるケースが多いです。設置場所が水路脇や河川など水辺の近くの場合は、風の流れや温度が変わって凍結しやすいため注意が必要です。判断に迷うエリアに住んでいる場合は、寒冷地仕様のエコキュートを選んでおくと安心でしょう。

寒冷地仕様のエコキュート交換工事例

ここでは、実際に寒冷地仕様のエコキュートを設置した施工例をまとめて紹介します。

壁掛けヒートポンプ×室内の貯湯タンクを交換!(宮城県気仙沼市)

宮城県気仙沼市で行った交換工事で、ご自宅の外壁(2階の高さ)に取付けられたヒートポンプと宅内(2階)に設置されたタンクを交換しました。室外機などが高い位置に設置されているのは、これまでに何度も津波の被害を受けた三陸沖の地域ならでは。冬にはかなり気温が低くなる東北エリアということもあり、寒冷地仕様のダイキン「EQ37VFHV」を設置させて頂きました。

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用水路脇に最新エコキュートを設置(福島県いわき市)

福島県いわき市では、用水路脇に設置されたエコキュートを交換。県内では降雪の少ないエリアではあるものの河川の横は風の流れや温度が変わるため凍結しやすいため、用水路脇という立地も考慮して寒冷地仕様のダイキン「EQ46VFHV」を設置しました。

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床暖房の配管を閉塞して寒冷地仕様のEQを設置(福島県いわき市)

同じ福島県いわき市で、床暖房機能付きのエコキュートから寒冷地仕様のエコキュートに交換する工事を実施。床暖房用の配管を閉塞して、ダイキン「EQ46VFHV」を設置しました。

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凍結防止用ヒーターバンドも交換(宮城県柴田郡大河原町)

宮城県柴田郡大河原町では、一般地仕様から寒冷地仕様のエコキュートに交換。既設のエコキュートをご使用の際に貯湯タンク内の配管が残水によって凍結してしまうとのことで、寒冷地仕様のダイキン「EQ46VFHV」を設置。さらにお客様のご希望で、凍結防止用のヒーターバンドを配管に巻きつける施工を行いました。

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転倒防止金具を外してEQを交換(宮城県仙台市太白区)

宮城県仙台市の太白区では、転倒防止金具で固定されたエコキュートを撤去してダイキン「EQ46VFHV」を設置。東日本大震災で転倒防止金具の有用性が見直されたことにより、最新機種は基礎に頼る仕組みになっています。新たに設置したのは、寒冷地仕様の角型フルオートタイプで、320kPaのパワフル高圧が自慢のエコキュートです。

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納屋内のタンクを交換&ウルブロZも(岐阜県高山市)

岐阜県高山市では納屋のようなスペースに設置されたエコキュートを交換。突然お湯が出なくなってしまったサンヨーの「SHP-TC37G-K」(寒冷地仕様)を撤去して、同じく寒冷地仕様のダイキン「EQ37WFHV」を設置しました。さらに同時交換でお得な「ウルブロZも併せて設置しています

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凍結防止のヒーターバンドを巻き付けて設置(福島県会津若松市)

豪雪地として知られる福島県会津若松市でも、寒冷地仕様のエコキュートを交換しました。凍結によって故障してしまったダイキン「EQ46LFHV」を撤去し、配管に凍結防止のためのヒーターバンドを巻きつけたダイキン「EQ46WFHV」を設置しました

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宅内設置の電気温水器をEQに交換(新潟県新潟市西蒲区)

新潟県新潟市西蒲区では、大きな一軒家の衣装部屋に設置された電気温水器(東芝の「HPL-2TFB465RAU」)をエコキュートに交換しました。電気温水器のタンクを撤去したら、寒冷地仕様の三菱「SRT-WK375D」を設置。室外のヒートポンプは架台を使って嵩上げして設置しました

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用水路脇のエコキュートを寒冷地仕様に(長野県茅野市)

寒冷で積雪も多い長野県茅野市では、用水路脇に設置されたエコキュートの交換工事を行いました。同エリアは冬場の気温がもともと低いうえ設置場所のすぐ側に用水路があるということもあって、今回の交換を機に寒冷地仕様のエコキュートを設置することになりました。屋内外兼用型のコロナ「CHP-H3714AK」を撤去して、三菱「SRT-WK375D」へ交換しました。

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倉庫内のタンクを交換(新潟県小千谷市)

新潟県中越地方に位置する小千谷市で、倉庫内に設置されたエコキュートの交換工事を行いました。冬の積雪に備えてヒートポンプは壁掛け設置されています。脚立を使って慎重に作業しながら、既設のエコキュートを撤去(東芝の「HPE-FB462HN」)し三菱「SRT-SK465UD」に交換しました。

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突然の故障に即日対応!(宮城県加美郡加美町)

降雪量が多く豪雪地帯にも指定されている宮城県加美郡加美町では、突然お湯が出なくなってしまったというエコキュート(ナショナルの「HE-K37AQS」)の交換工事を行いました。寒冷地仕様のエコキュートをご希望の場合でも当日すぐに交換対応できるのは、豊富な在庫を誇る当社ならでは! お問い合わせ頂いた当日すぐに駆けつけ、ダイキン「EQ37WFHV」を設置しました。

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電気温水器からの交換(宮城県白石市)

同じ宮城県の白石市では、2001年に発売された電気温水器(三菱の「SRT-4666FU200V-BL」)を撤去してダイキン「EQ37WFHV」を設置しました。冬場は凍結が懸念されるエリアなので、配管に保温ヒーターを巻きつけ施工しました

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専用ブレ―カーを設置して電気温水器からEQに(宮城県仙台市泉区)

宮城県仙台市の泉区でも、同じく電気温水器からエコキュートへの交換工事に対応。機器の交換はもちろん、専用ブレーカーの設置や電力会社への申請等も行います。日立の電気温水器「BE-F46DWU」を撤去して、パワフル高圧が魅力のダイキン「EQ46WFHV」を設置しました。

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揺れ止め金具を撤去してタンクを交換(宮城県本吉郡南三陸町)

同じ宮城県の本吉郡南三陸町では、揺れ止め金具でタンクが固定されたエコキュートを交換。2011年の東日本大震災で大津波により甚大な被害を受けた同エリアでは転倒防止金具が設置されたエコキュートを見かけることも多いですが、これではタンクを支えることはできないため既設のタンク(ダイキンの「EQN46MFV」)と共に金具を撤去。ダイキン「EQ46WFHV」を設置しました。

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電気温水器からの交換(宮城県仙台市泉区)

豪雪地帯でスキー場があることでも知られる宮城県仙台市の泉区では、電気温水器(東芝の「HPL-TFB461RAU」)からの交換でエコキュートを設置。電力会社への申請や専用ブレーカーの絶縁を行い、ドレンパンヒーターを標準装備した寒冷地仕様のダイキン「EQ37WFHV」に交換しました

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壁掛け設置のヒートポンプを交換(新潟県上越市)

特別豪雪地帯に指定されている新潟県上越市では、積雪対策として2m以上の高さで壁かけ設置されたヒートポンプを交換。既設のエコキュート(ダイキンの「EQ37EFCHV」)を撤去して新たに設置したのはダイキン「EQ37WFHV」。外気温がマイナス25℃でも85℃のお湯をつくることができる「寒冷地仕様」のエコキュートです。

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納屋に設置されたエコキュートを交換(長野県大町市)

 

長野県大町市では、家屋に連なる納屋の中に設置されたエコキュートを交換しました。屋内と言えど冬にはかなり冷え込むエリアなので寒冷地仕様のエコキュート(日立ハウステックの「HHP-464HATK」)が使われており、今回も同じく寒冷地仕様のダイキン「EQ37WFHV」に交換しました。

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積雪対策にヒートポンプを架台設置(山梨県富士吉田市)

山梨県富士吉田市は標高700mから900mに位置する高原都市で、冬には北海道並みの気温になるなど非常に寒冷で気候が特徴のエリアです。そのためエコキュートも当然、寒冷地仕様のものが推奨されます。ここでは経年15年程のサンヨーの「SHP-TC37G-K」を撤去して、ダイキン「EQ37WFHV」を設置しました。

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豪雪地帯で屋内設置のEQを交換(群馬県吾妻郡嬬恋村)

同じく標高の高い群馬県吾妻郡嬬恋村で、屋内設置のエコキュートを交換。屋外のヒートポンプは架台を設置して積雪対策を行いました。既設のエコキュート(コロナの「CHP-H4616AK」)からダイキン「EQ46WFHV」に交換しました。

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マンションで屋内設置のタンクを交換(東京都台東区)

東京都台東区の賃貸オフィス物件「浅草橋K・Hビル」では、室内に設置されたエコキュート(パナソニックの「HE-K46FQMS」)を交換。宅内を通ってタンクの搬出入を行い、三菱「SRT-WK465D」を設置しました

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このように当社では、寒冷地仕様のエコキュートの交換工事を数多く行っています。寒冷地仕様のエコキュートは受注生産のメーカーが多く、一般地仕様のエコキュートよりも在庫数が少なかったり納期に時間がかかる施工店が多いですが、専門店ならではの圧倒的な在庫数を誇る当社では寒冷地仕様のエコキュートでもすぐに対応可能です。エコキュートの設置や交換をご検討の際はぜひ一度お気軽にご相談ください。

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